5月 皐月
   5月、青空に鯉のぼりが気持ちよさそうに泳いでいるのを見ると晴れ晴れとした気持ちになりますね。「武者人形」「吹流し」「柏餅」「菖蒲湯」といった端午の節句にちなんだ季語が並んでいるのを目にするとき、不思議と心が和んできました。子供の健やかな成長を願う節句がこの季節にあることがとてもふさわしく思え、いつの時代も変わらない人の心の豊かさ、温かさに触れたような気がします。
 この季節の新緑の生命力には感心させられます。生まれたての黄緑色の若葉が、日々鮮やかな緑になっていくことに目をうばわれ、心惹かれます。
目には青葉 山ほととぎす 初鰹」 素堂
 あまりにも有名な句です。「青葉」「ほととぎす」「初鰹」。視覚、聴覚、味覚と人は様々な感覚で季節の移り変わりを感じているのだとあらためて思います。季節感が乏しくなりがちな現代の中で、全身で季節を楽しみ味わうことはとても大切なことのように思います。「風薫る」5月のさわやかな風の中を歩いてみたくなりました。日ごとの力強くなっていく光のまぶしさ、木々の合間からこぼれ落ちる光のきらめきが好きです。全身で今の季節を感じ楽しみたい気分です。今日の晩ご飯は、筍ごはんと鰹のたたきっていうのもいいかも…?

※「目に青葉」のフレーズを思い浮かべる方が多いかもしれません。
字余りになりますが「目には青葉」が正解です。


※山口素堂
 「やまぐち そどう」
  (1642ー1716)
江戸初期の俳人。甲斐国(山梨県)の出身。20才の頃、江戸に出て儒学を学び、和歌・書道・茶道などの造詣も深い。芭蕉とも親交があり、蕉門の客分的存在であり、芭蕉の新風樹立にあたり大きな力となったと言われている。

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